明子館長の佐賀発見!#10
第10回 2025年《ゆめぎんが》で遭遇したびっくりの生き物?!たち 2025年12月27日
日本最大級の巨大シロカジキ
10月、佐賀大学医学部の木村晋也教授のチームが、沖縄県・与邦国島の沖合で釣り上げた国内最大級のシロカジキ。その魚拓が《ゆめぎんが》にやってきました。体長4.5メートル、重さ463キロの大きさは国内最大級。4人で交代でリールを回し格闘すること2時間半。魚は文字通り死に物狂いであばれるため、釣竿を持つ人は1人10分ももたず、安易に手を離すと糸で指が引きちぎれるほどだったとか。
陸地でサイズを測り写真を撮ったあとのことが気になった私は、「そして最後は食べたのですか?おいしかったですか?」と矢継ぎ早に質問。木村先生いわく、「これだけ大きくなった魚は年寄りで、さらに死闘で疲れ果てて魚肉はおいしくない」のだそうです。
すぐさま、かまぼこ工場に送られていったのだとか(笑)
シロカジキを釣り上げた木村先生と共に
世界で一番大きな羊「アルガリ」
10月から12月にかけて、東京上野からやってきた「WHO ARE WE 観察と発見の生物学 国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」。
その中のはく製たちはまるで生きているかのような迫力。中でも、世界で一番大きな羊と言われるアルガリの佐賀上陸は史上初! 大きな角と優しい目に誰もが目を見張りました。たくさんのはく製とおしゃれな引き出しに仕込まれた解説の数々は、さすがの科博の英知がつまっており、しかもクスっと笑ってしまうような秘密もたくさん。
私の驚きのひとつは、ホッキョクグマの毛。その色は白ではなく透明で、中はストローのような空洞。空気がたまって温かく、浮き輪のように浮力も強まると知ったこと。白熊じゃなくて透明クマなんだ~と。そして、動物たちのお尻もおもしろかった。へー、ふーん、なるほど~の連続。本当に生きている動物だったら、こんなにじっくりゆっくり見つめることはできない、観察することの面白さを教えてもらいました。Vol.2も期待したいな~

国立科学博物館の篠田館長と田邊さんと共に

はく製の動物たちは何を語る?

WoWキツネザルさんも来館、アルガリと共に
そして宇宙人襲来!ゾンビが佐賀県の危機を救う?!
最後は、ゾンビにも遭遇?!
アニメ映画「劇場版・ゾンビランドサガ~ゆめぎんがパラダイス」が、2025年10月封切。《ゆめぎんが》は日本全国で展開される映画の舞台にもなっちゃいました。「ゆめぎんがパラダイス」っていうタイトルが、あまりにも出来すぎで、佐賀県立宇宙科学館と結びつかないそこのあなた、《ゆめぎんが》は固有名詞なのですよ~ (ゆめぎんがの由来のページをぜひ見てくださいね)
映画の登場人物や声優さんたちの人気ぶりはすさまじく、東北や関東からもたくさんのファンのみなさんが《ゆめぎんが》を訪れてくれました。佐賀県内のお役所の人たちがアニメのTシャツを着て仕事をしたり、佐賀新聞は号外を出したり、佐賀の名産菓子やグッズのコラボ商品も次々と発売されるなどなどびっくりの連続。《ゆめぎんが》のショップでは、アニメキャラクターたちが科学館のスタッフの制服姿でポーズを取るアクスタ(アクリルスタンド)を販売、ここでしか買えないレアものとして飛ぶように売れていきました。聖地というのは、訪れる人たちが作ってくれるものということを実感しました。のんきに構えていた館長ですが、今さらながらみなさんに感謝です。
2025年も過ぎようとしています。来年はどんなびっくりの発見があることでしょう。新しい年の新しい発見を楽しみに、みなさまよいお年をお迎えください。
佐賀県立宇宙科学館
館長 鈴木 明子
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関連ページ
WHO ARE WE 観察と発見の生物学 国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類
ゾンビランドサガゆめぎんがパラダイス特設ページ(佐賀県立宇宙科学館)
劇場版「ゾンビランドサガ~ゆめぎんがパラダイス」公式サイト
https://zombielandsaga-movie.com/

