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見えるままを記録する工夫
=写真技術(2)=

沃化銀の感光性を利用して本格的な写真の登場
(銀板写真=ダゲレオタイプの登場)

1839年、フランスのダゲールが考案したダゲレオタイプ(銀板写真)という写真技術が公開されました。この技術は、実際の使用に耐える初めての写真技術でした。
ダゲレオタイプは感光材として沃化銀を使っています。

銀メッキ、沃化銀の感光膜生成、水銀蒸気で現像、食塩水で洗って定着!
まず、金属板に銀メッキを施し、これを沃素蒸気にさらして表面に沃化銀の感光膜を作りこれを感光材とします。
露光された沃化銀の皮膜を持った金属板は水銀蒸気で現像され、食塩水等で不要な感光材を洗い流して定着作業が行われました。 手間のかかる写真技術ですが「見えるままを記録する」という点ではすばらしい技術でした。

フランス政府は人類への贈り物として技術を買い上げ公開!
画像は詳細な部分までリアルで生き生きとしたものでした。フランス政府はダゲールによるこの技術を賞賛し、この写真技術を買い上げ、人類に対する贈り物ということで公開しました。このためダゲレオタイプ写真は急速に広がりました。
ダゲレオタイプによる写真撮影は、開発当初は露光時間が20−30分。その後、改良され1分以下の露光が撮影出来るようになりました。


ダゲレオタイプ写真(銀板写真)

ダゲレオタイプ(銀板写真)は、金属板に銀メッキを施し、これを沃素蒸気にさらして表面に沃化銀の感光膜を作りこれを感光材とします。撮影し現像、定着すると銀メッキした金属の表面にポジ画像が得られます。
ダゲレオタイプ写真は1839年にフランスのダゲールにより考案された写真法です。銀メッキをした金属板の上にきれいなポジの画像として一枚だけ得られる写真です(ネガを作って何枚でも焼き増しが出来る現在の写真とは違い1回に1枚だけしか得られないものでした)。また銀板の表面に写った逆さまの画像が定着されますので左右が逆転した画像になっています。
手間も、お金もかかる写真法でしたが、細部まですばらしく表現されています。当時の人がこのようなきれいな写真を見たときの感激は大変なものだったと思います。


ダゲレオタイプ撮影用カメラの模型

ダゲレオタイプカメラ (ミニチュア模型)。
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