ものこわし教室

「こわす」ことは重要?

「ものをこわす」ということは一般には必ずしも良いものとはとらえられていません。しかしながら、「こわす/分解する」という行為は「もの」の中味を理解するために不可欠のプロセスです。特に子ども達に「もの」を分解させるという体験をさせることは極めて重要ではないかと考えています。

一見、難しそうなものも工夫やアイディアの積み重ねによるもの

一見難しそうに見えるものも、工夫やアイディアの積み重ねで出来上がったものです。「ものを分解する」というプロセスを通して工夫やアイディアを体感することは重要です。「ものこわし」はブラックボックスと見えるさまざまの品物の構造や中身について興味・好奇心を喚起し、身の回りの隠れたアイディアや工夫を発見するきっゥけになると思います。

完全に理解できなくても・・・

「もの」を分解しても、必ずしもそこに込められたアイディアや努力のすべてを理解できるわけではありません。しかしながら、「ものをこわす」ということは、日頃見ることの出来ない種々の発見につながる行為です。
その一部でも、誰かが考えた工夫やアイディアの成果を理解できれば、「ものをこわす」という行為が、将来の「創造」につながる貴重な道をひらくことになると思いますし、科学技術への興味・好奇心を刺激し「理科離れ」、「科学離れ」への対策の一つになるのではと考えています。

ゴミとして捨ててしまう前に・・・

「ものこわし」の材料はそのままならゴミとして捨ててしまうものです。ゴミとして捨ててしまう前に中がどうなっているのかをのぞいて見てはどうでしょうか?新しい発見があるに違いありません。

親子の対話

「ものこわし」には工具等が不可欠ですし、分解の過程でケガをする可能性がないとは言えません。そこで親の出番です。「ものこわし」は貴重な親子の対話の場を提供することになると思います。「ものこわし」は多くの場合、教科書や手本がない作業です。親と子が「共に考え」、「共に協力」しながら努力する場を提供します。ゴミとなる運命にあった品物があれば、親子で「ものこわし」に挑戦してみてはいかがでしょうか?「分解」することで品物の中に込められたアイディアや工夫に関して種々の発見があると共に、親子の対話という点でも多くの実りがあると思います。

まだ使えるものが・・・

こわれたということで分解していくと、その中にはまだまだ使える部品が多く残っていることがあります。多くの電気製品に使われている小型のモーター類は電池につなぐとそのまま回転する可能性が高いと思います。分解して取り出した部品は子供達にとって珍しいおもちゃとして十分な価値があることも多いと思います。
注意
「ものこわし」はケガ等の危険を伴うことがあります。また製品によっては「分解してはいけません」という表示があるものがあります。これらは中に含まれている化学薬品が皮膚等に傷害を与える可能性をもっています。このようなものは分解してはいけません。「ものこわし」は安全に十分注意を払って保護者と一緒にケガ等がないように十分気をつけて行って下さい。
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